近年、WAF(Web Application Firewall)の需要は着実に増加しています。Webアプリケーション攻撃の頻度や複雑さは年々増しており、攻撃からウェブアプリケーションを保護するためにWAFが求められています。
クラウドコンピューティングの普及により、企業はウェブアプリケーションやサービスをクラウド上に展開することが増えています。クラウド環境では、セキュリティの責任が顧客とプロバイダーで共有されるため、顧客側ではWAFによりアプリケーションのセキュリティを強化することが求められます。
別の観点では、企業は法規制や規制要件に準拠する必要があります。多くの規制(例:PCI DSS、GDPRなど)は、ウェブアプリケーションのセキュリティを強化することを要求しています。WAFはこれらの要件を満たすための重要なセキュリティ対策としても位置付けられています。
Webアプリケーションのセキュリティがますます重要視される中で、WAFの市場は需要とともに拡大しており、企業は攻撃からの保護を強化し、法令遵守要件を満たすためにWAFを導入することが一般的になっています。
この連載では、WAFの必要性や仕組み、脆弱性などの基本的な知識をお伝えしつつ、実際にWAF導入をする際の流れを説明します。
- 第1回 WAF(Web Application Firewall)とは
- 第2回 脆弱性とWAFの必要性について
- 第3回 セキュリティガイドラインについて
- 第4回 WAFで防ぐWebアプリケーション攻撃
- 第5回 WAFの導入方法について
Webアプリケーションへの攻撃手法の解説は次のシリーズで行っています。併せて読むことでWebアプリケーションへの攻撃と防御方法について両面から学ぶことができます。